思わぬところからあなたの個人情報が洩れていることをご存じでしょうか?
当社のような個人の法定翻訳者では、主に個人のお客様から直接翻訳依頼をいただいています。しかし、ときに大手の翻訳会社から法定翻訳の見積を依頼されることもあります。個人のお客様が大手翻訳会社に依頼をした場合、翻訳会社自体が法定翻訳を行うことはできないため、当社のような個人の法定翻訳者に見積依頼をし、発注する仕組みになっています。
その際、ほとんどの翻訳会社は、お客様からお預かりした書類のスキャンをそのままの形で、メールに添付したり、ダウンロード用のリンクを貼ったりして送信します。いずれの方法も、メールを受け取った人ならだれでも書類が見ることができる形式です。
法定翻訳の中でも特に依頼が多い戸籍関係書類(全部事項証明、個人事項証明、改製原戸籍等)は個人データ“満載”の文書ですが、そうした書類も個人情報の黒塗りなど一切なく、そのままの形で送られてきます。つまり、お客様の氏名はもちろん、生年月日、本籍、婚姻・離婚などの戸籍事項、家族構成等の個人情報が不特定多数の法定翻訳者に送信されているのです。これは、できるだけ多くの翻訳者に文書を送り、その中で最も安い価格を提示した翻訳者に発注をする仕組みになっているためなのでしょう。
この問題は戸籍関係書類に限らず、顔写真入りの運転免許証、収入の記載された納税証明書、高校や大学の成績証明書についても同様です。
つまり、大手の翻訳会社に法定翻訳の依頼をすると、本来個人情報として保護されるべき情報が、何人もの翻訳者に同時に送られる可能性があります。翻訳会社がお客様からその許可を得ているのか、いつも疑問に思います。そのうえ「閲覧後、文書は削除するように」という指示を受けたことは一度もありません。
このような事態を避けるためには、法定翻訳の見積依頼は、大手翻訳会社を通さず、当社などの個人の法定翻訳者に直接ご依頼されることをお勧めします。当社では、お客様から見積もり用にお預かりした書類を第三者に転送することはありません。また見積り後、発注に至らなかった場合には、お預かりしたファイルを必ず削除しています。
欧州一般データ保護規則を尊重し、お客様に関する情報が洩れることのないよう、データの取扱いには細心の注意を払っています。